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2-2.自由課題 << >>

「はーい、注目ー!」

毎度毎度、担任のアメリア先生のテンションは高い。
教師よりも、バラエティ番組の司会でもやらせたほうが似合いそうだ。

アメリア先生は教壇に立ち、資料を配る。
生徒たちが資料をまわしている間に、黒板に大きな文字で「自由課題」と書きはじめた。

「それじゃ、みんなそろそろ基本的な魔法を覚えてきた所だと思うの。
 実力を検証する意味で、今あなたたちにできることをやってもらうわ。」

「自由課題? テストとは違うんですか?」

「そうね、コンテストのようなもの、と思ってもらえればいいわ。
 2人1組でチームを作ってもらって、魔法の演習を行うの。」

「禁呪でもいいんですか。」

「いいわけないでしょう!」

相変わらずお調子者のレオンさん。あんまり懲りてない…。

「2人1組かぁ…。」

「ユウ君、なにやる〜?」

「なにやろうかぁ。」

普通に聞いてくるアロエちゃん。
もはや自分が僕と組むということを、まるで疑ってない。

「召還魔法とか。」

「それは、難しいんじゃないかな…。」

「難しくないよ、私一人でもできるもん。」

「なにを召還できるんだい?」

「ユウ君。」

「それは魔法じゃなくて電話。」

召還魔法というのは魔物や精霊を現余に呼び出す技術。
何を呼ぶかによって難易度が大きく変わる。

「幸福を呼ぶ黄金竜とかは?」

「無理無理、絶対できないよ。」

「やってみないと分かんないよ。」

強気のアロエちゃん。
失敗に対するリスクとかは、考えてないんだろうか。

「天空から触手を召還して、ミランダ先生を縛ったりして…。」

前の席のマラリヤさんがぽそり。
いや、その…使っていいネタとそうでないネタがあると思うんだ。

「それじゃあ召還魔法で。
 何を呼ぶかは、図書館で調べてから決めよう。」

「うん。」

コンビは僕とアロエちゃん、ラスク君とカイルさん、ルキアさんとシャロンさん、
クララさんとマラリヤさん、サンダースさんとタイガさん、セリオスさんとヤンヤンさん、
そして一人あぶれたのは…。

「センセー。」

「なにかしら。」

「13という数字は、2じゃあ割り切れませんよ。」

「そうね…どこかのペアに混ぜてもらいなさい。」

「それなら僕ひとりでやります!」

「それもいいわね。」

これでできたのが計7チーム。6ペアと、ソロ参加のレオンさん。
成績上位者には、魔法使いとしての実力を示す「魔法石」が授与される。
魔法石が一定の数に達すると、学園から魔法使いとしての階級を上げてもらえる。

僕たちはまだ修練生。
魔法使いとしては一番下のクラスで、魔法石は持っていない。

昇格を目指して、多くの生徒達の表情に気合が入った。


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